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赤ちゃんとのコミュニケーションが楽しい~沐浴の方法~

あんな
今回は「沐浴」について紹介するわよ!生後1ヵ月頃までの赤ちゃんは、ベビーバスやバスマットなどを使って「沐浴」で体をきれいにするの。そんな「沐浴」の方法や気を付けたいポイント、沐浴中の赤ちゃんとママ・パパのコミュニケーションの取り方を、助産師さんに教えてもらったわ。新生児の期間はほんの一瞬。そんな沐浴を、楽しい時間にしてちょうだいね!
沐浴中の赤ちゃん

教えてくれたのはこの方

坂田 陽子 先生
坂田 陽子 先生看護師、助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。 葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院のNICU・産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。その後、都内の産婦人科病院で師長を経験。現在は東京で「すみれ出張助産院」を開業している。
すみれ出張専門助産院HP: https://sumire-josanin.com/

そもそも沐浴とは?どれくらいの期間するの?頻度は?

まずは、「沐浴ってなに?」「どうして必要なの?」という沐浴の基本について、助産師の坂田さんに教えてもらいましょう!

沐浴中の赤ちゃん

(坂田さん)
生まれたての赤ちゃんは抵抗力が弱く、細菌感染から体を守るため、大人と同じおふろではなくベビーバスやバスマットなどを使って体を洗ってあげる必要があります。これを一般的に「沐浴」と呼びます。

沐浴をする期間は、生後1ヵ月ぐらいまで。1ヵ月健診で小児科医の許可が出たら、大人と一緒に入浴できるようになります。
沐浴は1日1回が基本ですが、その他にも汗をかいていたらシャワーで流してあげてもOK。赤ちゃんは新陳代謝が活発で汗をかきやすいので、乳児湿疹予防のためにも清潔を保ってあげましょう。

また沐浴には、血行をよくして哺乳意欲を高めたり、毎日同じ時間帯に入れてあげることで赤ちゃんの生活リズムを作りやすくなるというメリットもあります。

体をキレイにするだけじゃない!沐浴でコミュニケーションを楽しもう

助産師の坂田さんによると、沐浴は赤ちゃんとママ・パパの大切なコミュニケーションのひとつなのだそう。直接ママやパパのぬくもりや声に触れることで、赤ちゃんにとって安心感につながり、信頼関係が築かれていくようです。

ガーゼで顔を拭くママ

(坂田さん)
沐浴は、単に赤ちゃんの体をキレイにしてあげるだけでなく、ママ・パパと赤ちゃんの絆を深める、コミュニケーションの場にもなります。
そのため、沐浴はママ・パパが一緒にいる時間帯に行うのがおすすめです。二人で入れてあげれば、沐浴をするのに慣れない時期でもどちらかが赤ちゃんに声かけをすることもできますし、準備や片付けも余裕を持って行えます。

そして何より、赤ちゃんの日々の成長や可愛い表情を共有することができ、赤ちゃんへの愛おしい気持ちが増していきます。赤ちゃんの気持ちよさそうな、ホッとした表情を見ると、沐浴後の二人の会話も弾みますよ!

沐浴の際は、赤ちゃんと目を合わせながら積極的に声をかけてあげましょう。緊張すると声かけをすることを忘れてしまいがち。ママとパパがリラックスして行うことが大切です。

例えば沐浴の前は「沐浴の時間だよ~」と伝えてあげて。また、新生児の時期は裸になると泣いてしまうことも多いので、「お洋服脱ごうね」と、パパやママがやさしく声かけしながら脱がせてあげるといいですね。

沐浴中は、「お顔洗ってさっぱりしようね」「いいお湯加減で気持ちいいね~」というように、“おふろの時間は気持ちいい”と感じてもらうように声をかけてあげるのが◎。赤ちゃんには言葉が通じないように思いますが、パパやママの優しい声を聞くと、安心するものです。

はじめての「沐浴」は、赤ちゃんもママ・パパもドキドキ!?

小さくてふにゃふにゃな生まれたばかりの赤ちゃんを洗ってあげるのは、誰だって緊張してしまうもの。最初は緊張のあまり、赤ちゃんに声をかける余裕もないかもしれません。でも回数を重ねてコツをつかんでくると、だんだんと沐浴が楽しい時間になるから大丈夫! 赤ちゃんの反応を楽しむ余裕も出てきます。

ママの顔を見ている沐浴中の赤ちゃん

では実際にどのような手順で行えばいいのか、助産師の坂田さんに、赤ちゃん用のバスマットを使ったおすすめの沐浴方法を教えてもらいましょう。

1.おふろの洗い場にバスマットを敷き、服を脱がせて赤ちゃんを寝かせます
※クッションの上にバスタオルを敷き、赤ちゃんを寝かせてもOKです

2. 頭→顔→体→陰部の順番で洗います。まずは頭。手に泡を乗せ指の腹を使ってやさしく洗い、弱めのシャワーでしっかりとすすぎます

3.続いて顔。おでこ、頬だけでなく、鼻や口の周りも洗い、シャワーですすぎます

4.体を洗います。皮膚と皮膚が重なる部分は汚れが溜まりやすいので、しわを伸ばして洗いましょう

5.最後に性器や肛門などの陰部を洗います。全て洗い終わったら、弱めのシャワーで全身を洗い流します

6.シャワーで全身を洗い流しておしまいです

(坂田さん)
ママ・パパは慌てずに、赤ちゃんの目を見て声をかけながら行えるといいですね。ガーゼなどでゴシゴシと摩擦して洗うと、赤ちゃんの薄い肌が傷ついてしまいます。石鹸をよく泡立てて、手のひらでやさしく洗ってあげましょう。

赤ちゃんの成長のスピードは早く、3ヵ月で体重は2倍近くになります。沐浴をしていると、日に日に成長しているのを実感できるはず。

また、赤ちゃんの表情の変化にも注目してみてください。最初は泣いてばかりいた赤ちゃんも、そのうちリラックスした表情を見せてくれるようになりますよ。

教えて助産師さん!沐浴の疑問を解決

いざ沐浴をはじめた途端、赤ちゃんが泣いてオロオロ…。そんなときどうすればいいの? 沐浴に関する疑問や悩みを、助産師の坂田さんが解決します!

頭を洗ってもらっている赤ちゃん

疑問①「沐浴」時に赤ちゃんが泣いてしまったら、どうすればいいですか?

ANSWER坂田 陽子 先生
沐浴中、赤ちゃんが泣いてしまうこともありますね。そんなときは、パパやママの手で赤ちゃんの体を覆い、やさしく声をかけて安心させてあげましょう。手を離す余裕がないときは、沐浴布をかける身体を覆ってあげてもOK。体が覆われることで安心して、驚きづらくなります。
赤ちゃんが泣きやまず、ママもパパも慌ててしまい通常の沐浴が困難なときは、皮フと皮フが重なる部分(首・脇など)を洗って、時短入浴をしてもいいでしょう。
ママ・パパが焦ってしまうと危ないので、落ち着いて対応ができるといいですね。

疑問②ベビーバスや沐浴料などは使った方がいいですか?選び方のヒントやアドバイスがあれば教えてください。

ANSWER坂田 陽子 先生
基本的に生後1ヵ月までは、大人と一緒の湯舟ではなく、ベビーバスやバスマットを使います。大きめのたらいや衣装ケースで代用してもいいでしょう。
ベビーバスを購入する際は、どこで沐浴するかを決め、その場所のサイズを測っておきましょう。キッチンのシンクで入れようとしたら、ベビーバスが大きすぎて入らなかったということもあります。
ベビーバスにはさまざまなタイプのものがありますが、収納場所のことを考えると、コンパクトになるものを選ぶといいかもしれません。空気で膨らませるタイプのものは、たたんで持ち運ぶことができ、里帰りされる方にも便利です。
最近は赤ちゃん用のバスマットも人気。一人で入れるときも負担が少なく、両手を使えるので全身をきれいに洗ってあげられます。
沐浴料は必ずしも必要なものではありませんが、沐浴に慣れずまだ不安な方や、一人でおふろに入れる場合に役に立つと思います。沐浴料は洗浄力が弱めなので、乳児湿疹ができている場合は、ソープなどできれいに洗って、保湿することが大切です。

沐浴後のケアも赤ちゃんとのふれあいの大切な時間に

沐浴後は赤ちゃんのスキンケアが必須! しっかり保湿をして赤ちゃんの繊細なお肌を守ってあげましょう。スキンケア方法を、助産師の坂田さんが詳しくレクチャーします。

体を拭いてもらっている赤ちゃん

(坂田さん)
お肌のトラブルを防ぐ秘訣は、お肌を清潔に保ち、皮膚が保湿された状態を保つこと。沐浴後、体を拭いたら肌が乾燥していきますので、早めに保湿剤を全身に塗ってあげることが大切です。

その際、保湿剤はたっぷり使いましょう。保湿剤が少ないと、塗るときに皮膚の摩擦が起きてしまいます。大人の手のひら2枚分の面積に対して、ローションタイプの保湿剤なら1円玉くらい、クリームタイプなら大人の第一関節に十分伸ばしたくらいが適量です。

保湿材は、ローションタイプ、ジェル、クリーム、オイルなどさまざまなタイプのものがあります。赤ちゃんにも使える低刺激なものを選び、皮膚の乾燥具合や季節に応じて選んであげるといいですね。使用前はパッチテストをして、赤ちゃんのお肌に合っているかチェックしてあげてくださいね。

沐浴後ケアのアドバイス

坂田 陽子 先生
赤ちゃんは、沐浴中よりおふろ上りで泣いてしまうことのほうが実は多いんです。そのため、入浴後の流れがスムーズにいくように、事前にスキンケアとお着替えの準備をしておきましょう。肌着を重ねて、おむつも開いてセットしておくといいですね。
赤ちゃんを洗い終わったら、「体、温まったね~」「クリームぬりぬりしようね」と声をかけながら体をやさしく押さえ拭きし、スキンケアを行います。その際、ベビーマッサージを簡単に取り入れるのも、赤ちゃんのリラックスにつながり◎。
ゆったりとした気持ちで、皮膚にゆっくり滑らせるように保湿剤を塗ってあげると、赤ちゃんも気持ちよくなりますよ。

まとめ

  • 生後1ヵ月ぐらいまでは、1日1回沐浴をする
  • 声をかけるなどコミュニケーションをとって、沐浴中の赤ちゃんに安心感を
  • 沐浴後は、保湿剤でしっかりスキンケア!
…など

沐浴は生まれてはじめてのママ・パパとのふれあいの時間。

あんな
あんな

赤ちゃんのスキンケアは、沐浴でしっかり汚れを落として、清潔にしてあげるのが大切なのね~。

ママ・パパもドキドキの沐浴だけど、しっかりポイントを抑えて落ち着いて行えば大丈夫。赤ちゃんも初めてのことに不安を感じていると思うから、やさしく声をかけたり、体に触れてあげたりして、安心させてあげてね!親子の絆も深まって、そのうち、気持ちよさそうにあくびをする姿を見せてくれるかもしれないわよ~。

短い新生児期の沐浴。コミュニケーションを取りながら、ママ・パパも今しかない、ふにゃふにゃの赤ちゃんのかわいらしさを楽しんでちょうだいね!

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